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アトピーっ子のスキンケア

アトピーっ子のスキンケア
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アトピーっ子のスキンケア

赤ちゃんの皮膚は薄く、乾燥しやすい状態にあります。皮膚が乾燥するとバリア機能が損なわれ、外部からの刺激や細菌、埃などに弱くなり、アトピー性皮膚炎を発症しやすくなります。

本来、皮膚表面の角層には、

①水分を保持する
②外部刺激をシャットアウトする

という2つの働きがありますが、アトピー性皮膚炎の場合、どちらの働きも弱く水分を保持できません。そのため乾燥しやすく、少しの刺激でもかぶれやかゆみ、湿疹などのトラブルを起こしやすくなっています。
また、アトピー性皮膚炎患児の皮膚には「セラミド」が少ないという特徴があります。
セラミドとは「角質細胞間脂質」のことで、表皮の一番上の層である角質層に存在する、その名の通り「細胞と細胞の間を埋める細胞間の脂質」の一種です。
細胞と細胞の間がセラミドで満たされていれば、水分を蓄えて皮膚を保湿することができ、また細胞間に隙間がないため、外部からの刺激をシャットアウトすることができます。

アトピーっ子の皮膚は水分が逃げていきやすく、また水分を与えてもそれを蓄える力が足りません。お風呂上りだけでなく、皮膚が乾燥しているなと感じた時は、「保水」+「保湿」+「保護」のスキンケアで、皮膚の状態を整えることが大切です。

○保水 お風呂あがり、シャワーの後はすぐにスキンケアを行いましょう。
お風呂上りは、皮膚に含まれる水分が蒸発しやすい状態になっています。
いきなり乳液などの油分を含むアイテムを塗るよりも、化粧水状の保湿剤を先に塗ってあげることで、皮膚にしっかりと水分を与えることができます。
○保湿 水分を与えたあとは保湿です。
乳液状のアイテムで、与えた水分を閉じ込め、皮膚を乾燥させないようにします。
○保護 クリーム、バームなど、油分の多いアイテムでさらに蓋をし、皮膚を保護します。夏場など、あせもができやすい時期には、油分の多いアイテムの量を減らすなどし、さらなる痒みを引き起こさないよう気を付けましょう。
近年、新生児期からスキンケアを十分に行うことでアトピー性皮膚炎の発症リスクを3割減らすことが可能との研究結果を、国立成育医療研究センターが発表しました。
生まれてすぐからの保水・保湿、保護で、赤ちゃんの皮膚を守ってあげましょう。



アトピー性皮膚炎の薬

子供の皮膚に湿疹やかゆみが出た場合、アトピー性皮膚炎を疑って受診すると保湿剤が処方され、それで改善しない場合はステロイド外用薬が出される場合が多いようです。

ステロイド外用薬を塗ると、湿疹やかゆみはすぐに治まります。
しかし、ここで間違ってはいけないのは、「ステロイドはアトピーを治す薬ではない」ということです。
ステロイド外用薬は、炎症がひどく保湿剤では手に負えなくなった場合に、期間を限定して炎症を鎮めるために使用するための薬です。

ステロイドとは副腎皮質ホルモンのことで、体内の副腎という内分泌器で作られる物質です。
副腎は髄質と皮質で構成され、このうちの皮質から「グルココルチコイド」というホルモンを出します。このホルモンは強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を持ちます。
このグルココルチコイドを人工的に合成し、消炎効果を高めたものがステロイド外用薬です。
ステロイド外用薬を使用すると、その強力な抗炎症作用により、皮膚の炎症がたちまち消えていきます。しかし、強力すぎるがゆえに、使用方法を誤るとときにさまざまな副作用を引き起こしてしまいます。



ステロイド外用薬の種類

ステロイド外用薬は、薬効の強さにより「Strongest(最も強い)」から「Weak(かなり弱い)」まで、5種類に分別されます。

強さ 商品名
Strongest
(最も強い)
デルモベート
ジフラール
ダイアコート
very-strong
(非常に強い)
ネリゾナ
トプシム
シマロン
パンデル
マイザー
リンデロン-DP
ビスターム
アドコルチン
フルメタ
アンテベート
strong
(強い)
リンデロン-V
リンデロン-VG 抗生物質配合
コルデールG 抗生物質配合
トクダーム
ボアラ
リドメックスコーワ
エクラー
プロパデルム
フルコート
フルコートF 抗生物質配合
medium
(弱い)
ロコイド
キンダベート
ロコルテン
アルメタ
ケナコルトA
レダコート
weak
(かなり弱い)
グリメサゾン
オイラゾン
デキサメタゾン
プレドニン
テラ・コートリル 抗生物質配合
ネオ・メドロールEE 抗生物質配合

ステロイド外用薬には副作用があるため、患部の炎症のひどい箇所と軽い場所、また吸収しにくい部分としやすい部分とで、使い分けをする必要があります。
たとえば、吸収しにくい腕と吸収しやすい顔に同程度の炎症が起こったとしても、使う薬剤は変えなければいけません。

ステロイド外用薬による副作用

・皮膚萎縮・毛細血管の拡張
 ステロイドは炎症を抑える代わりに、皮膚の細胞増生も抑制してしまう働きがあります。

必要以上に強いものを長期にわたって使用すると皮膚細胞の増殖が抑制されて皮膚が薄くなってきます。また、皮膚が薄くなるため、毛細血管が浮き上がってみえるようになります。

・細菌への感染 ステロイドは強力な抗炎症作用を持つとともに、免疫抑制作用をも持っています。そのため、ステロイド外用薬を塗布した患部の免疫力が抑制され、白癬菌やカンジダ、黄色ブドウ球菌、溶連菌などに感染し、合併症を起こすことがあります。
・多毛 主に乳幼児に見られる副作用です。使用をやめるともとに戻っていきます。

ステロイド外用薬は、荒れた皮膚の表面を一時的に立て直すものです。
アトピー性皮膚炎は体質と深く関わっているため、一時的にきれいになっても、季節の変わり目など些細なきっかけでぶり返します。
皮膚の炎症のひどいときに必要な量のステロイド外用薬を短期間使用し、炎症が治まった時点で徐々にスキンケアと併用して使用頻度を少なくしてから使用を止める等、副作用を極力起こさないようにすることが重要です。



ステロイド以外の薬

・タクロリムス軟膏(プロトピック)
 臓器移植後の拒絶反応を抑制するために使われていた免疫抑制剤を外用にした軟膏です。ステロイド外用薬のミディアム~ストロング程度の抗炎症作用を持ち、皮膚萎縮や皮膚バリア機能低下などのステロイド外用薬でみられるような副作用はないとされています。
 ただし、まったく副作用がないわけではなく、塗った時に灼熱感やほてり感、ヒリヒリ感、かゆみなどが出たり、ステロイド同様皮膚の免疫作用を抑えるため、細菌やウィルスに感染しやすい状態になります。 また、妊婦への使用および2歳以下の幼児への使用は禁止されています。

・非ステロイド外用薬
以前は非ステロイド外用薬の代表としてよく使用されましたが、この外用薬は発赤や刺激感、かゆみなどが出ることがあり、また最近の研究ではアトピー性皮膚炎をかえって難治化してしまうことが判明しました。したがってその使用に関しては、医師と十分に相談しましょう。

・ヘパリン類似物質(ヒルドイド)
主に保湿剤として処方される外用薬です。皮膚の血行を促進したり、炎症を抑える効果も持っています。
ビーソフテンはヒルドイドの後発のジェネリック医薬品で、同等の効果を持ちます。

・ワセリン(プロペト)
主に保護剤として処方され、他の軟膏と混ぜて薄めるための基剤として処方されることもあります。
皮膚を潤わせるものではなく、皮膚を保護したり水分の蒸発を防ぐためのものなので、単品でいきなり塗るよりも、保水・保湿をしっかり行ったうえで保護剤として使用する方が向いています。

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