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妊娠中のアトピー性皮膚炎対策

妊娠中のアトピー性皮膚炎対策

森脇先生監修

 
アトピー性皮膚炎は、症状の悪化と改善を繰り返す慢性的な病気です。睡眠や食事、ストレスなど、さまざまな要因で症状の現れ方が変化します。妊娠した際にもアトピー性皮膚炎の症状が悪化したり改善したりする場合があるため、妊娠を予定している方は事前に確認しておきましょう。

妊娠中のアトピー性皮膚炎対策

妊娠とアトピー性皮膚炎との関連

妊娠とアトピー性皮膚炎の関連については明確ではありませんが、妊娠中に症状が悪化する場合があります。中でも妊娠中期~後期にかけて症状が悪化する傾向があるといわれています。

妊娠中にアトピー性皮膚炎が悪化する理由ははっきりとはわかっていませんが、妊娠に伴って免疫状態が変化することが関係している可能性があります。また、女性ホルモンの分泌増加、発汗過多やストレスなども推測されている要因の1つです。

このように、妊娠とアトピーの関係については十分に解明されていないため、悪化を予防する方法もありません。症状が悪化したかどうかにかかわらず、適切な治療やスキンケアと生活の工夫を続けることが大切です。
 

妊娠中のアトピーケアと生活の工夫

妊娠中も妊娠していないときと同じ方法で、アトピー性皮膚炎に対するスキンケアや生活の工夫をしましょう。アトピー性皮膚炎は肌のバリア機能が低下しているため、入浴やシャワーで肌を清潔に保つことが大切です。その後、放置すると肌の水分が失われるため、水分を保持したり水分の蒸散を防いだりする塗り薬を使用しましょう。

日常生活では、十分かつ良質な睡眠、栄養バランスのとれた食事、適度な運動、ストレスケアなどを心がけてください。また、ハウスダストがアレルゲンとなり、かゆみや赤みが現れることが多いため、こまめな掃除も必要です。最初に拭き掃除をしてから掃除機をかけることで、床のダニが舞い上がってしまうことを防ぐことができます。
 

妊娠中のアトピー性皮膚炎治療

妊娠中は使用できる薬が限られていますが、アトピー性皮膚炎の治療薬の多くは妊娠中でも問題なく使用できます。肌に生じた炎症には、比較的マイルドな効果のステロイド軟膏を使用し、必要に応じて効果が高いものへ切り替えます。また、外用薬だけでは改善しない場合は、内服の抗ヒスタミン薬の使用を検討します。

ただし、内服薬の成分は血液を介して胎児に届くことから、外用薬と比べて妊娠初期には使用制限が厳しくなっているため、妊娠の可能性がある場合はまず薬の服用を中止して早めに医師に相談しましょう。必要に応じて薬の変更を検討します。

なお、どのような場合でも薬を使用するのではなく、治療上の有益性が薬の使用による母児への危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用できます。
 

出産後のケアと子供への影響

出産後も引き続きアトピー性皮膚炎の治療とスキンケアを続けることが大切です。アトピー性皮膚炎はストレスの影響で悪化する可能性があるため、なるべくストレスを避けるように心がけましょう。しかし、ストレスを抑えて育児するのは難しいかもしれません。

夜眠れないときは、家族や親族に少しでもサポートしてもらったり、行政や民間のサービスを利用したりして、少しでもストレスを減らしましょう。

授乳中の治療については、特に内服薬を使用する際に注意が必要です。内服薬の成分はわずかに母乳に移行することが推測されているが、それを赤ちゃんが摂取した場合の安全性に関してはデータが極めて少ないため、赤ちゃんの様子を確認しながら慎重に薬を使用します。薬の成分が赤ちゃんに届いてしまうことが気になる場合は、「治療を受けること」と「母乳栄養」の有益性を考慮したうえで、内服薬を中止するか、授乳を続けるかどうかを判断することが大切です。

いずれにしても、妊娠の可能性があるとき、妊娠がわかったとき、産後のそれぞれの時期において主治医に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。
 

森脇先生監修

HEALTHCARE 赤ちゃんのヘルスケア情報


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