大豆を活用!
牛乳が苦手なお子さまにおすすめの代替えメニュー
乳幼児は牛乳アレルギーが原因で牛乳を飲めない場合があります。牛乳にはカルシウムをはじめとするさまざまな栄養が含まれているため、なるべく適量を摂りたいところでしょう。そこでおすすめしたいのが「大豆」です。
今回は、牛乳アレルギーについて解説するとともに、牛乳の代替え食品としておすすめの大豆について紹介します。
牛乳アレルギーは、牛乳に含まれるアレルゲンによって起きるアレルギーのことです。じんましんや腹痛、下痢などが起こるほか、呼吸困難をはじめとするアナフィラキシー症状が起こることもあります。
牛乳の主なアレルゲンとなるのはカゼインです。加熱すればアレルゲンが壊れて摂取できるようになる場合もありますが、カゼインは加熱では壊れにくいため、牛乳アレルギーが疑われる時は、牛乳や乳製品は与えず、症状がすぐ収まる場合は様子をみたり、医療機関に相談しましょう。
乳幼児は腸が未発達なことが原因で牛乳をうまく消化できず、アレルギー反応が出る場合もあります。この場合は、成長に伴って腸が発達することで症状が改善していきます。
牛乳にはカルシウムが豊富に含まれているため、飲めないことでカルシウムが不足する可能性があります。このような場合の代替え食品としておすすめなのが「大豆」です。大豆は、豆乳や豆腐など、離乳食にも使いやすい食品の原材料のため、手軽に摂取できるでしょう。
牛乳90ml中には、カルシウムが100mg含まれています。これの代替えとしての目安は、調製豆乳300ml、木綿豆腐約1/4丁(1丁400g)、絹ごし豆腐約1/3丁(1丁400g)、凍り豆腐(乾)1枚(16g)です。
ただし、豆腐は製法によってカルシウム量は異なるため、製品の成分値を確認したり、必要であれば製造元に問い合わせましょう。
※上記の数値は食品成分表2021年版(八訂)をもとに計算
なお、大豆やナッツ類など硬くて噛み砕く必要のある食品は、5歳以下の子どもに食べさせないよう消費者庁から注意喚起されています。硬い大豆そのものではなく、豆乳や豆腐といった大豆製品を与えましょう。
乳幼児は著しい成長がみられるため、この時期に何を食べたかが身体づくりに大きな影響を与えます。だからこそ、大豆はもちろん乳幼児が口にするものは安心安全なものを選ぶことが大切です。
大豆の安全性といえば、気になるのが農薬でしょう。農薬は、身体の健康に害を与える量の使用が禁止されているため、無農薬でない大豆を与えたからといって乳幼児の健康が損なわれるわけではありません。
しかしながら、親心としては少しでも安全なものを与えたいところではないでしょうか。大豆や大豆製品は、信頼できるお店で購入したり、市販製品はなるべく無農薬大豆使用かまたは国産大豆使用など、製品の原材料を確認してを選ぶようにしてみましょう。
子どもが牛乳を飲めなくても、タンパク質は肉や魚から摂ることができます。カルシウムも大豆で代替えできるため、大きな心配はありません。大豆は、豆乳や冷ややっこ、湯豆腐、豆腐ハンバーグなどさまざまなレシピに使えるため、離乳食にも取り入れやすい食品です。
成長が著しい乳幼児期は、栄養を摂ることはもちろん、子どもがおいしく楽しく食事をとることが大切です。牛乳が飲めなくても、食事の幅をひろげ、おいしく楽しい食体験をつうじて成長し、食事への関心が出て、食べる力もやしなわれていきます。
さまざまな食べ物を与えると、子どもが食事の楽しみを知るため、自ら栄養バランスや味の工夫などに関心を持てるようになるでしょう。