応急処置
子どもが誤飲をしてしまった時など、病院に行く前にご家庭でもできる限り適切な処置はしておきたいですよね。勝手な判断で処置を行ってしまうと、大事故に繋がる可能性も。きちんとした対処法を身に付け、慌てず対処を行いましょう!
なんでも口に入れたがる赤ちゃん時代は特に注意が必要です。口に入れて危険なものは手の届かないところに置くことを、徹底しましょう!誤飲したものによって対処法が変わってくるので、ひとつずつ見ていきましょう 。
● たばこ
子どもの誤飲事故で最も多いのがたばこです。吐き気、嘔吐からはじまり顔色が蒼白になったり、呼吸・脈が速くなることがあります。大量に吸収されてしまった場合、意識障害やけいれんが起こり呼吸が停止する可能性もあります。たばこ1本に含まれるニコチンが致死量になりますので、すぐに処置が必要です!
・ニコチンは体内に吸収されやすいので、急いで口に残っているたばこを取り出しましょう。
・消化器官で吸収されるのを防ぐため、たばこの葉や吸殻を誤飲した場合は、水や牛乳は飲ませないこと!
※たばこの浸出液を飲んでしまった場合は、体を保温し、すぐ病院で受診してもらってください。たばこをそのまま誤飲したときよりも危険度は高くなります!
● 家庭用医薬品
最近の風邪薬、睡眠薬、ビタミン剤など昔に比べ甘くておいしくなり、食べてしまうという事故が増えています!
・口の中を調べ、薬が残っているのであれば取り出します。
・水や牛乳を飲ませ吐かせましょう。
薬の空き瓶、誤飲してしまった薬、吐いたものはお医者さんに見せましょう。
● マニキュア・除光液
身近な化粧品の中では最も毒性が高く、少量でも危険です!!揮発性のものを吸い込んでしまっても中毒を起こすことがあります。
・吐かせないで!
・少量でも、飲んだ場合はすぐに病院で診てもらってください。
・揮発のものを誤飲してしまった場合は、新鮮な空気を吸わせましょう。
● ボタン型電池
時には食道や胃あるいは腸などに長時間とどまると放電により組織腐食を起こすことがありますので誤飲が疑われるときは病院を受診しましょう。
・誤飲した電池の種類を確かめましょう!
・飲み込んだり耳や鼻にいれた場合、急いで病院へつれて行きましょう!
病院で診てもらう際には電池の種類を伝え、同じ種類の電池があれば持参しましょう。
・飲み込んだことが確かでなくても、確認のため病院へ連れていってくださいね。
● ナフタリン・しょうのう
防虫剤は成分によって毒性が全く違うので、袋などで確認をしましょう。
ナフタリン・しょうのうは毒性が高くてキケン!
・舐めただけなら、水を飲ませて様子を見ましょう。
・かけらでも食べてしまった場合は、病院で受診してもらってください。
※牛乳は逆に吸収をよくしてしまうので飲ませないでください!
家の中にはやけどを起こす原因がたくさんあります。やけどをした部分が「深い」ほど「広い」ほど危険となってきます。やけどの範囲が深いときや広いときは、急いで病院に行きましょう!子どもの場合、体の表面積の10~15%以上やけどすると重症ですよ!
・急いで冷たい水、または水道水で20分以上冷やします。
・衣服を脱がすと皮膚まではがれる可能性があるので着たまま水で冷やしてください。
・水ぶくれは絶対につぶさないで!
・冷やしながら病院へ行きましょう。
子どもは大人より熱に強く、39度近くの熱があっても平気な場合もあります。
発熱は免疫効果を高めるということもあり、ただ熱が高いというだけで、慌てて解熱剤を使う必要はないのです。
しかし、発熱以外の症状を伴う場合は注意する必要があります。
・氷やアイスノンなので額・後頭部・脇の下などを冷やす
・水分補給をする
下記のような症状がある場合は早めの受診が必要なります。
・ぐったりしている
・痙攣した。もしくはしている
・発疹がある
・下痢、嘔吐が見られる
小さい子どもは、何にでも興味を持ち口に入れたがります。非常に多いのが、ピーナッツなどの豆類です。ピーナッツが気道に残ったままだと、ふやけて外に出にくくなり、それが原因で肺炎を起こすこともあります。
・喉に異物が見えるのであれば、指を突っ込んで取り出してください!
・両足首をつかみ逆さにして背中を叩きましょう!
・腹部を支え頭を下げながら、背中を叩きましょう!
もし、呼吸が苦しそうな状況であれば、すぐに救急車を呼んで、病院に連れて行きましょう!