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子供の食べ物の好き嫌いについて

子供の食べ物の好き嫌いについて

滝吉先生監修

子供の食べ物の好き嫌いを直したい!

よく相談を受けます。確かに、全ての食べ物に偏りが無く食べるバランスは栄養面でもとても重要になります。
そもそも、食べ物が好きか嫌いかといつ決まるのでしょうか。
もちろん私も食べ物の好き嫌いある?と聞かれるとあると言います。でも赤ちゃんは好きか嫌いかなんて知りません。
実は、【保護者や保育者が子供が食べなくて残したものを見た時に、嫌いなの?】と聞いた時から始まると言われています。残した=嫌いなんだと認識するということです。

保育士や幼稚園教諭に聞くと、プロは声をかけないと言います。敢えてその事実に触れないということです。
人は一度「嫌」という感情になると嫌と認識してしまうんです。そこから好きに移行するのってとても難しい。
ではプロはどうしているのか?
もしかしたら「ニンジンが嫌い」かもしれないと思ったら、まず何が嫌なのかを観察をすると言います。

機能的

キノコやお肉など繊維などかみ切れない。魚やパンなど、パサパサして飲み込めない

感覚

形や色・見た目のこだわり・もし持ちが気持ち悪い・サクサクが痛く感じる

精神的

つっかえることや気持ち悪くなることへの不安。残さず食べることへのプレッシャー・食べることが嫌いになってる

子供の場合には主にこの3つが原因のことが多い。
そのため、毎回観察し、これなら食べれているけど、にんじん丸ごとは嫌なんだなと、子供の感情を大切にみていくことが必要なんですね。そうすると、ニンジンが嫌いではなく、ニンジンの味・触感・見た目が嫌なんだねという気持ちに共感して、これなら食べれるんだね!を沢山伝えれたらよいですね。
 

上記を踏まえると、好き嫌いは聞かない方がよい?

好き嫌いの2択にしない方がよいということですね。この食感は苦手なんだ、この見た目は興味がないんだ、今はただ遊んで観察しているんだ・・・と嫌いではなく、苦手や興味がないだけで、勝手に保護者や保育者が好きか嫌いの2択にしたら幅は狭まってしまう。
食べられない理由=感情的なもので本人の努力によってなんとかなるものだと間違った認識を与えることになる。
よく好き嫌いを無くしましょうとか、好き嫌いをしないようにとか、嫌いなものを食べられるようにと思っている方も多く、私もその一人でした。でも本当に子どものためを思うと、バランスよく食べることはしたいこと、それは健康な体を作りたいからですよね。
でもこの根拠を知ると、自然と子供は食べ物に対しての嫌いという思いは無くなります。なので、おうちの食卓では、あきらめずに同じものを出したり、形や見た目、食感を変えて出していくことがとても大切なんですよね。
それを回りの大人が美味しそうに食べる、食べるって楽しい!と伝えることが一番大切です。
 

好き嫌いの考え方は人間関係にも通じる?

この世の中、同じ食べ物、同じ人はいません。自分と違う人がいます。合う合わないはあるでしょう。しかし、嫌いという感情でそれ以上の関わりを止めてしまうのは勿体ない。何かされて嫌だったのか、嫌いになる理由はあるはずで、子供自身はその相手自身を嫌いと思っていないかもしれないですよね。
 

嫌いを強制するとどうなるのか・・・

トラウマになるんです!
私が外来で見てきたお子さんでは、幼稚園や小学校に入った際に、【給食が苦手】になってしまうお子さんが多いです。
本当に給食が苦手なお子さんは多いです。とくに強制されて食べた経験があるお子さんや、時間内に食べきれないと思ってしまうお子さん、給食時に嘔吐してしまった経験があるお子さん、食事は楽しい時間と感じないお子さんは、学校での給食の時間が苦痛になり、不登校になってしまう方も見てきました。今は、給食ではなく、自分のお弁当を持っていくなど対応してくれる学校も多くなりましたが、不登校にならなくても、登園や登校への不安に感じるお子さんは少なくないです。
そのため、本当に小さい頃からの食事は楽しいという思いは本当に大切になります。
 

【日本教育資料より】

NGな声かけ例
・好き嫌いをしないで食べよう
・残さず食べよう
・残さず食べるまで次のことが出来ない⇒これはもう虐待です。

トラウマの例
・食べ物を見ただけで、吐き気がする。
・みんなの前で吐いてみんなと一緒に食べられない
・大人になって外食が出来ない

食を広げる対応
・食べられない理由を考える
・本人が食べられると覚える
・においをかぐことから始める
・少しでも食べられたら、食べられたことを伝える

トラウマになってしまった時の個別対応例
・学校や保健室や相談室、空き教室などで食べる
・お弁当を持っていくなど
 

【余談コラム】

口の中がピリピリする方嫌だった・・・
たまたま、私が働いていた時の小学生に、なんでトマトが嫌いなのか聞いてみた。そしたら、口の中がピリピリするから嫌いなんだけど、みんな無理して食べてっていうから嫌なんだよね・・・と。
それは、アレルギーだったのです!!小学生まで気づかなかった、無理に頑張ってピリピリしながら食べていた。そんなこともあるので、理由を聞くことはとても大切ですね。

滝吉先生監修

HEALTHCARE 赤ちゃんのヘルスケア情報


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